抑肝散(ヨクカンサン)は、読んで字のごとく東洋医学で言う五臓六腑の五臓の一つである肝(カン)を抑える薬です。宋時代の「保嬰撮要」という古典書で紹介されています。
漢方では“肝”は心や精神をあらわします。抑肝散は、その意味での“肝”、言いかえれば精神神経症状を抑えるための方剤です。
神経症、不眠症、小児夜なき、疳の虫、認知症
大建中湯の“中”は体の中心部である胃腸をあらわし、胃腸を大きく建立し丈夫にするという意味合いがあります。漢時代の「金匱要略」という古典書で紹介されている処方です。
病院では、大腸がんなど術後の腸閉塞(イレウス)の予防効果を期待して用いることがあります。その有用性を確かめる臨床研究もおこなわれており、入院期間が平均3.5日短縮したという報告もあります。
腹が冷えて痛み、腹部膨満感のあるもの
「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」は、漢方の古典である『弁惑論(べんわくろん)』に記載されている漢方薬で、「虚弱体質」、「疲労倦怠」、「病後・術後の衰弱」等に用いられています。
『ツムラ漢方補中益気湯エキス顆粒』は、「補中益気湯」から抽出したエキスより製した服用しやすい顆粒です。
消化機能が衰え、四肢倦怠感著しい虚弱体質者の次の諸症。
夏やせ、病後の体力増強、結核症、食欲不振、胃下垂、感冒、痔、脱肛、子宮下垂、陰萎、半身不随、多汗症。
「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」は、漢方の原典である『金匱要略(きんきようりゃく)』に記載され、古くより多くの女性に用いられてきた漢方薬です。
体力虚弱で冷え症で貧血の傾向があり、疲れやすい方の「月経痛」、「月経不順」、「産前産後の障害(貧血、疲労倦怠等)」、「更年期障害」、「めまい・立ちくらみ」等に用いられています。
体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴えるものの次の諸症:
月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、産前産後あるいは流産による障害(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)、めまい・立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、むくみ、しみ、耳鳴り
「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」は、漢方の原典である『金匱要略(きんきようりゃく)』に記載されている漢方薬です。
のぼせ、下腹部痛、めまい、頭重等の症状を伴う「月経不順」、「月経異常」、「更年期障害」、「しみ」等に用いられています。
『ツムラ漢方桂枝茯苓丸料エキス顆粒』は、「桂枝茯苓丸」から抽出したエキスより製した服用しやすい顆粒です。
比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの次の諸症:
月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症注)、肩こり、めまい、頭重、打ち身(打撲症)、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎、にきび
「加味逍遥散(かみしょうようさん)」は、漢方の著書である『和剤局方(わざいきょくほう)』に記載され、多くの女性に用いられてきた漢方薬です。
疲れやすい、肩こり、イライラ等のある体質虚弱な女性の「更年期障害」、「月経困難」、「月経不順」、「冷え症」、「不眠症」等に用いられています。
通常、自律神経・内分泌などの機能失調により現れた諸症状、とくに女性の精神神経症状を伴う諸症状などに用いられます。
体質虚弱な婦人で肩がこり、疲れやすく、精神不安などの精神神経症状、ときに便秘の傾向のある次の諸症 冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症