漢方薬一覧
「杞菊地黄丸」は六味地黄丸にクコシとキクカを加えた処方で8種類の生薬を粉末にし丸剤としたものです。かすみ目、つかれ目、のぼせ、頭重、めまい、排尿困難、頻尿、むくみ、視力低下の改善を目的としています。
体力中等度以下で、疲れやすく胃腸障害がなく、尿量減少又は多尿で、ときに手足のほてりやロ渇があるものの次の諸症:かすみ目、つかれ目、のぼせ、頭重、めまい、排尿困難、頻尿、むくみ、視力低下
パソコンや携帯メールで目を使うことが多い現代社会では、眼精疲労、ドライアイ、かすみ目、視力低下など目の不調が増えています。また、老眼、緑内障や白内障、加齢黄斑変性症、飛蚊症など加齢に伴ってあらわれる目の疾患もあります。
中医学では、目は五臓六腑の「肝」と関係が深く、視力に関わる目の病気の多くは、「肝」の働きに影響を与えると考えます。
目の栄養である血を蓄え、供給する肝の働きが低下することで、疲れ目、かすみ目、ドライアイなど様々な目のトラブルがおこります。また、加齢によっておこる目の症状は「腎」の働きの低下が深く関係しています。
杞菊地黄丸は「肝腎」両方を強化する漢方薬です。目と加齢に伴う諸症状を改善するはたらきがあります。
肝と腎のはたらきが低下すると、かすみ目や疲れ目、視力低下、のぼせ、めまい、頭が重いなどの症状が起こりやすくなります。
中医学ではこれらの症状を「肝腎陰虚(かんじんいんきょ)」と呼びます。杞菊地黄丸は、腎と肝への潤い(陰)を補う六味地黄丸をベースに、目に良い菊花と枸杞子を加えた処方で、肝腎陰虚の症状を改善し、目や体の乾きに対応した漢方薬です。まさに、“飲む目薬”といえるでしょう。
☑が多いほど、肝腎陰虚の傾向にあります。
杞菊地黄丸は、丸剤、顆粒、蝋皮丸(生薬の粉末を練り合わせて丸剤にし、セロファンで巻いたものをプラスチックの玉に入れてふたをし、回りを蝋で固めて完全封止したもの)の3つのタイプがあります。
中国ではよくみられる蝋皮丸は、日本ではまだまだ珍しい剤型の漢方薬ですが、即効性が期待できます。飲みやすく続けやすい丸剤、顆粒も人気があります。
一日中パソコンやスマートフォン画面などを見ることが多い現代人の目はとても乾き疲れています。さらにコンタクトレンズの着用やエアコンによる乾燥などの影響も受けて、現在3人に1人がドライアイで、年々増加傾向にあるともいわれています。普段からドライアイ用の点眼剤が手放せない方にも、飲む目薬、杞菊地黄丸はお勧めです。
また、高齢化社会を迎え、目の老化症状に悩む人も増えています。老眼や白内障はいわゆる老化現象で、誰しもに訪れる症状といってもよいくらいです。
生涯大切な目、杞菊地黄丸で守ってみませんか??