漢方薬一覧
「心脾顆粒(しんぴかりゅう)」は、10種類の植物性の生薬を原料として製剤化したもので貧血、不眠、健忘の改善を目的としています。
貧血、不眠、健忘
ストレスや思い悩みなどで心身が疲れてくると、血を全身に巡らせる働きの『心』と、気血を生成する『脾』のはたらきが低下して、気血のエネルギーを脳に届けられなくなります。
漢方では、このような状態を『心脾両虚(しんぴりょうきょ)』といい、不眠や貧血、物忘れ(健忘症)などの原因となります。
心脾顆粒は心と脾を同時に補い、心身疲労による諸症状や物忘れ、様々な出血症に効果のある漢方です。
心脾顆粒は、心血を養って精神・意識・思考を安定させる当帰、酸棗仁、竜眼肉、遠志や、脾気を補って胃腸を元気にし、統血(だらだら出血を止める)する黄耆・党参など10種類の生薬を配合した漢方薬です。
胃腸にやさしく、ストレスなどで滞りがちな気を木香で巡らせるはたらきもあります。脾気の低下で起こる出血、たとえば、女性の生理トラブル(経血の量が多い、生理周期が長い、出血期間が長い)、不正出血、慢性の便血、尿血、皮下出血(血小板減少症紫斑病など)などにも用いる場合があります。
物忘れは、健忘症ともいわれ、脳の老化により記憶力や思考力が低下して起こる記憶障害です。加齢に伴って起こりますが、若年性健忘症のように20~30代の若い世代でも起こります。脳を使わない、強いストレス、頭部外傷などがおもな原因と考えられています。
漢方では心血虚(心の栄養である血の不足した状態)によりおこる症状のひとつです。
心脾顆粒は、効能効果に物忘れの適応がある漢方薬です。最近、物忘れが激しい、うっかりが多い・・・など気になる症状のある方は、下記の物忘れ度チェックをご参照ください。
☑が多いほど、心脾両虚体質による物忘れ度が高いといえます。
近年、パソコンや携帯電話の普及によって、自分の頭で物を考えたり計算したりしなくても済んでしまう傾向が強くなっています。また、言われた通りの仕事だけをこなすなど、自分でアイデアを積極的に出すことが少ない環境では、脳への刺激が少なく若年性健忘症の大きな原因となっています。
一方で、多忙や長時間にわたる過度の頭脳労働、ストレスにさらされることも多いため、脳の消耗も激しく、物忘れ、不眠、不安感などのお悩みも増えています。心脾顆粒は、これらの症状の改善や緩和には大変有用な漢方薬です。
ぜひ、気になる症状がありましたらご相談ください。