漢方薬一覧
「イスクラ天津感冒片」は、レンギョウ・キンギンカ・レイヨウカクなど植物性・動物性10種類の生薬から構成されております。これらの原料より抽出したエキスを錠剤としたもので、かぜによるのどの痛み・口(のど)の渇き・せき・頭痛の改善を目的としております。
かぜによるのどの痛み・口(のど)の渇き・せき・頭痛
天津感冒片は、「のどが痛い・のどがイガイガする」など、なんとなく風邪っぽいと思った時にすぐに飲んでおきたい漢方薬です。
風邪のウイルスは1時間に1000倍、1日放置すると100万倍にもなってしまうと言われています。できるだけ翌日に持ち越さず、おかしいと思ったらすぐに服用するのが風邪を早く治すポイントです。
風邪には、一般的に『赤い風邪・青い風邪・黄色い風邪』と大きく分けて3つのタイプがあります。そのうちの『赤い風邪』つまり熱症状がある場合、天津感冒片は大変役立つ漢方薬です。
一般に、風邪の進行は早く、ひきはじめのゾクゾクする寒気、冷感、水様性の透明な鼻水などの青い風邪(風寒の症状)から、翌日には熱っぽさや咽の腫れ・痛み、関節痛、頭痛などの赤い風邪(風熱の症状)に変わっていることも少なくありません。少しでも熱の症状がみられたら天津感冒片の出番となります。
風邪によるのどの痛み・口(のど)の渇き・せき・頭痛 です。
日本では、『風邪といえば葛根湯~』というイメージが強いのですが、上記のような熱から始まる風邪の場合は、からだを温める葛根湯よりも、天津感冒片の適応となります。
天津感冒片の主なはたらきのひとつ、“辛涼解表(しんりょうげひょう)”とは、熱を冷ましながら、風邪の邪気を追い出すことです。金銀花、連翹、羚羊角などの生薬配合で、炎症を抑え、さらに解毒のはたらきで抗菌・抗ウイルス作用の役割もあります。
このため、のどの痛みや発熱、黄色い痰、頭痛など風邪やインフルエンザの熱症状に対して用います。その他、蕁麻疹やアトピーなど炎症によって引き起こされる皮膚の痒みや赤み、花粉症による目の痒みや充血などに幅広く応用されます。
天津感冒片は、中国では“銀翹散(ぎんぎょうさん)”という名で知られています。
中国の漢方医が使う代表的な風邪薬のひとつです。熱や炎症に対する効果から、かつて、中国国内での鳥インフルエンザ(H5N1)やSARS(重症急性呼吸器症候群)、新型インフルエンザ(H1N1)が流行した際、銀翹散への注目が一気に高まりました。
日本でも、銀翹散の抗炎症作用、抗ウイルス作用、インフルエンザウイルス感染症における解熱作用などが相次いで研究発表されています。インフルエンザの際は、抗ウイルス薬のタミフルやリレンザなどの処方薬と併用することで重症化を防ぐことが期待できます。
ちなみに、日本では天津感冒片を錠剤からエキス剤にした“涼解楽”も販売しています。
また、抗菌・抗ウイルス作用のある板藍茶と併用すると、風邪やインフルエンザの予防効果も高まり、予防・治療の両面からサポートができます。