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冷え

冷え症と漢方について

冷え冷えは、日常的によくみられる症状です。日頃の漢方相談でも、

  • ・自覚はないけれど体が冷たいと言われる
  • ・足先が冷えてなかなか眠れない
  • ・クーラーの中だと冷える
  • ・湯船に入ってもすぐに体が冷えてしまう

など、季節を問わず『冷え』に関するお悩みは非常に多いです。また、よくある症状なので、他の病気と違って治療というと少し大げさに感じるかもしれません。

しかし、『冷えは万病のもと』とよく言われるように、冷えが原因となっている疾患は多く、『冷えを改善すること=病気を予防、根本治療すること』につながると漢方では考えます。

生理痛や子宮内膜症などの婦人科トラブルをはじめ、冷えが関わる症状は実にさまざまです。体温が1度下がると免疫力は30%低下し、病気になりやすいともいわれています。

冷え症

西洋医学では、冷えの原因=自律神経失調と診断されることが多いのですが、なかなか効果が出ないこともあるようです。

漢方では、気血水のバランスを整え、より冷えにくいからだになるようサポートします。

一般的に、漢方薬は冷えに対して効果があらわれやすく、長期間服用できるという安心感があります。

一度ご相談されてみてはいかがでしょうか?

 

冷えが原因?ご相談の多い体の悩み

からだに不調がある方は、根本的にからだが冷えていることが多いです。

生理痛

特にご相談の多い、頭痛、肩こり、腰痛、関節痛など痛みの症状は、漢方では、『不通則痛(ふつうそくつう)』(=血の巡りがよくない状態が続くと痛みが発生しやすくなる)でおこっていると考え、そのおもな原因に冷えがあります。

また、冷えは「生理不順」や「生理痛」、「排卵痛」、「PMS」などの生理のトラブル、「子宮内膜症」、「子宮筋腫」、「卵巣嚢腫」などの婦人科トラブル、「不妊」なども、腹部や子宮、卵巣の冷えによって血流が滞り、はたらきの低下した結果おこった症状ともいえます。

その他、「しびれ」、「便秘」、「下痢」、「胃痛」など胃腸トラブル、「むくみ」、「頻尿」、「膀胱炎」など泌尿器トラブル、「アレルギー」、「不眠」、「がん」なども、からだが長期にわたり冷やされて発症することが多いといわれています。

冷え症を漢方で考えると?

漢方では、おもに冷えの原因となる体質を次のように考えます。

① 血が巡らず冷える『瘀血(おけつ)』による冷え症

一般的に、冷えの原因としてとても多いタイプです。

全身の血行がよくないために、末端まで良質な血が行き届かず、手足の先の冷えやしびれがみられる状態を漢方では『瘀血(おけつ)』といいます。

この体質の方は、普段から肩こりや腰痛、頭痛、生理痛など痛みの症状をもっていることが多く、子宮内膜症や子宮筋腫、卵巣嚢腫など婦人科の病気の要因にもなります。

漢方薬では、からだのすみずみまで血を巡らせ、からだを温めるはたらきのある冠元顆粒、芎帰調血飲、爽月宝などの活血剤を用います。

芎帰調血飲第一加減

② 良質な気血が不足して冷える『気血両虚(きけつりょうきょ)』による冷え症

女性の冷えの原因に多いタイプで、①の瘀血の症状を伴うこともよくあります。

体全体の栄養である「気血」の量が相対的に不足しているため、からだを温める力が不足している状態です。生理前後になると冷えが酷くなるタイプの女性によく当てはまります。

また、極端なダイエットをしている、貧血気味、普段から胃腸が弱い方も気血が不足しがちです。

漢方薬では、栄養となる気血を補いからだを温める、婦宝当帰膠、十全大補湯、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、心脾顆粒などの補気補血の薬を用います。

婦宝当帰膠

③ 体を温める力が低下した『腎陽虚(じんようきょ)』による冷え症

加齢や病後などは、からだを温める『腎』のはたらきが低下し、腎の陽気(エネルギー)が不足して、お風呂で温めても手首、足首まですぐに冷たくなってしまうような強い冷えを感じます。

腰から下の冷えや腰痛、むくみ、尿トラブル、免疫力が低下し風邪をひきやすい、疲れやすいのがこのタイプの特徴です。

薬では、不足した陽気を補いからだを温める八味丸、真武湯、海馬補腎丸などの補陽薬を用います。

参茸補血丸

その他、“上半身はのぼせやすく手足の末端は異常に冷える”、という症状もよくみられます。特に、ストレスや更年期などで自律神経やホルモンのバランスが乱れているときに起こりやすい症状です。

漢方では、気血の巡りを整えて、自律神経の乱れやホルモンのバランスを調節するような疏肝理気薬などをよく用います。

冷え症の改善と養生

冷えやすい体質の改善には、日々の生活習慣を見直すことが何より大切です。

“冷え”というと、女性特有のお悩みに感じる方も多いようですが、最近は男性も増えています。

  • ・運動不足による筋力の低下や血行不良
  • ・冷たいものの取り過ぎによる胃腸機能の低下
  • ・ストレスや睡眠不足による自律神経の乱れ
  • ・室内の冷房と外との温度差で体温調整がうまくいかない

など、日々の何気ない習慣やからだを取り巻く環境によって、知らず知らずのうちに冷えやすい体質になっているかもしれません。

たかが”冷え”と見過ごさず、長年続いている方は、一度ご相談してみてはいかがでしょうか?

今井 太郎(漢方の後楽堂薬局 薬剤師/薬学博士[Doctor of Pharmacy]/国際中医師)

執筆者:今井 太郎

漢方の後楽堂薬局 薬剤師/薬学博士[Doctor of Pharmacy]/国際中医師

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