その他のお悩み
寝汗が出て困る、といったお悩みは意外に多いようです。
過度な寝汗では
など寝汗特有の困った状況があるようです。寝汗は、睡眠中に出る自然な汗のことですが、過剰な寝汗は、体力を消耗させ睡眠の妨げにもなります。
西洋医学では、抗不安薬が処方されたり、パジャマや寝具の問題としてあまり重要視されない症状です。
漢方では、寝汗のことを“盗汗(とうかん)”といって、体液の水分が盗まれたことを意味し重要な判断材料のひとつとみなします。
漢方では、寝汗の原因を“からだの水分バランス”や“気の不足”などから考えます。
からだの水分バランスが良くないと、次第に潤いが不足し内熱がこもるようになります。
この状態を、漢方では『腎陰虚』といい、この内熱によって寝汗をかきやすい状態になります。
腎陰虚では
などの症状があらわれます。
漢方薬では、腎を潤わせ熱を冷ます瀉火補腎丸や杞菊地黄丸、二至丹などを用います。
更年期の寝汗も、腎の消耗が原因で起こることが多く、上記の漢方で対応することもあります。
発汗は気のはたらきによってコントロールされています。
からだの内と外の気の力が低下し、汗腺の締まりが緩くなった状態になると汗が出てきます。この状態を営衛不和といい、どちらかというと‘汗が出る’というより‘漏れ出てしまっている’といった感じです。営衛不和は、寝汗だけでなく日中の汗の原因にもなります。
漢方薬では、からだの内外の気のバランスを整え、汗を調節する桂枝湯や桂枝加竜骨牡蛎湯などを用います。
ストレスにより自律神経が乱れた時や、ホルモンバランスが崩れた時なども寝汗が出やすくなります。この様な場合は、気を巡らせ、ホルモンバランスを整えるような漢方薬で寝汗をコントロールします。
一年を通じて悩まれる寝汗の改善には、からだの根本部分の解決が必要となってくる場合が多いです。詳しくは漢方薬局までご相談ください。