目・耳・鼻・口のお悩み
漢方薬局で相談を伺っていると、「口が苦い」と訴える方がいらっしゃいます(口が甘い・口が酸っぱい・口が塩辛い・口が粘る・ 口が臭うなどもあります)。
四六時中“口が苦い”ということで大きなストレスとなり、辛い症状が続きます。
現在飲まれている薬の副作用で起きていることもありますが(一部の鎮痛薬・抗生物質・糖尿病薬・降圧剤・抗うつ薬・睡眠薬など)、 病院で様々な検査をされても原因が分からず、味覚障害として「亜鉛(Zn)」をすすめられ、何年飲み続けても改善せず、 何か良くなりそうなものがあれば試してみたいという方が多いです。
中医学の古典では
《霊枢》 「胆液泄すればすなわち口苦し」 「胆病めば、しばしば太息し、口苦く、宿汁を嘔し…」
《素問》 「肝気熱すれば、すなわち胆泄し口苦く筋膜は乾く…」
という一節があり、「肝」や「胆」で考えることが多いです。
等の症状があり、肝胆の欝火を抑えていくように考えます。
漢方薬では
瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)、星火温胆湯(せいかうんたんとう)
などの「肝胆」に関連するものを使うことがあります。
等の症状があり、傷寒太陽病が解さずに少陽経に伝入したと考え、
「小柴胡湯(しょうさいことう)」
などの方剤を使うことがあります。
とはいえ、
「口苦」=このお薬というわけでございません。
口苦で悩まれている方、 一度ご相談されてみてはいかがでしょうか?