心臓・血管・脳のお悩み
動悸といっても、軽いものから重いもの、一時的なものから慢性的なものまであります。 痛みが激しければ病院へ行くことが優先されますが、漢方あるいは西洋医学の治療と併用するのもひとつの方法です。
動悸は「狭心症」や「心筋梗塞」などの病気が潜んでいることもあり、油断できない疾患ですが、 ストレスや生活習慣などが原因であることも多く、漢方では「心臓」という臓器のみではなく、様々な臓器と密接に関わりあっていると考えます。
漢方では、動悸は心悸といい、五臓の『心』の状態と深く関係があります。
動悸の起こる原因には、心そのものの異常(心気虚、心陽虚、心血虚、心陰虚)と心を犯す邪気(瘀血や痰など)によるものが考えられます。
心の拍動(ポンプの働き)を担っている心気・心陽が不足することで動悸が起こりやすくなります
特に、心陽が不足して体を温める力が弱くなると、良質な血ができず流れも悪くなり、さらに動悸を引き起こしやすい状態になると考えられます。
おもな症状として
などの症状が考えられます。
漢方薬では、心脾顆粒 、麦味参顆粒、人参製剤などを用います。
冷まして潤す働きのある心血・心陰が不足し、心神を十分に養えず、余分な熱がこもることで動悸が起きる状態です。
特に中高年以降の動悸では、“心”と“腎” のバランスが乱れて動悸が起こる「心腎不交(しんじんふこう)」の状態がよくみられます。
おもな症状として
などの症状が考えられます。
漢方薬では天王補心丹、瀉火補腎丸、麦味参顆粒などを使用します。
心の血の巡りが悪い状態のために動悸が起きる状態です。
根本に、心気や心陽の不足で体に冷えがあると起こりやすくなります。
ストレスや日頃の食生活などが関係していることも多いようです。
おもな症状として
などの症状が考えられます。
漢方薬では血の巡りを良くするような冠元顆粒 などを使用します。
代謝しきれなかった水分が心の働きを邪魔して動悸が起こります。
おもにストレスなどで津液の代謝が良くないために起きる状態です。
おもな症状として
漢方薬では苓桂朮甘湯などを使用します。
漢方では心気・心陽が高ぶり興奮した状態を『心火(しんか)』といいます。
神経が非常に興奮した状態で、心神の乱れから動悸が起こります。
おもな症状として
漢方薬では、牛黄清心丸などを使用します。
また、サプリメントでは「沙棘」のフラボノイド成分を濃縮した「心沙棘(しんさーじ)」 などを用いることもあります。
その他、日常生活では、
など当たり前のことですが、このようなことの積み重ねが重要になってきます。
動悸には様々なタイプがありますので専門の漢方薬局にご相談ください。