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間欠性跛行と漢方について

歩行時に足の痛み・痺れる、間欠性跛行とは?

間欠性跛行(かんけつせいはこう)という言葉はご存知でしょうか?

歩いていると、だんだん足やふくらはぎ、太ももにだるさ・痛み・しびれを感じはじめ、休むと回復する症状をいいます。

何度も繰り返される不快な症状と、歩き続けられる距離が短いことによるストレスで、外出が億劫になってしまうことも。

漢方では、下半身の血の巡りを良くしたり、足腰を丈夫にしたりするような漢方薬を用いて、痛みやしびれなどの症状の緩和を目指していきます。

日々の歩行のしづらさに寄り添う選択肢のひとつとして、取り入れてみてはいかがでしょうか?

間欠性跛行が起こる原因とは?

間欠性跛行は病名そのものではなく、“さまざまな原因により痛みやしびれが出て、連続して歩けなくなる状態”のことを言います。

間欠性跛行が起こる主な原因には、次の2つがあります。

  • 血流が悪くなっている状態(血管性)

動脈硬化により脚の血管が狭くなったり、つまったりすることで、筋肉などの組織に十分な血液が届かなくなった状態。

  • 神経が圧迫されている状態(神経性)

腰の骨や椎間板の変形により、背骨の中を通る脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されて痛みが出ている状態。

どちらか一方に問題が起きていることもありますが、両方を同時に発症していることもあります。

間欠性跛行の西洋医学での治療

病院では、リハビリによる運動療法や、痛み止めなどの薬物療法で負担の軽減を図ります。

血管性の場合は、血液をサラサラにしてつまりを取る抗血小板薬や血管拡張薬などが、神経性の場合は、神経の痛みを緩和する神経障害性疼痛治療薬や筋弛緩薬、ビタミンB12製剤、ブロック注射などが使われます。

症状が強く、日常生活に大きく支障がある場合は、血管内でつまって狭くなった部分を開通させたり、神経を圧迫している部分を取り除いたりするような手術が検討されることもあります。

漢方で間欠性跛行を考えると?

間欠性跛行が起こる原因には、血管性と神経性がありますが、中医学ではどちらも「気」(=エネルギー)・「血」(=栄養を含む血液)の流れが悪く、つまりが生じている状態ととらえることが多いです。

体には血管だけでなく、目には見えない「経絡(けいらく)」と呼ばれる気・血の通る道が全身に張り巡らされており、これらの流れが滞ると痛みやしびれがあらわれやすくなります。

そのため、下半身の気・血の巡りを良くすることで、血管や経絡のつまりを解消し、しびれや痛み、だるさなどの症状の緩和を促します。

具体的な漢方薬には冠元顆粒、疎経活血湯、田七人参などの「活血薬(かっけつやく)」がよく用いられます。

蛇やサソリ、地竜(ミミズ)、蟻、水蛭(ヒル)などの生薬は、経絡のつまりを解消する「通絡作用(つうらくさよう)」という働きがあるため、一緒に使用することもあります。

また、腰痛や足腰の弱さ、だるさ、力が入りにくいといった下半身の症状を、中医学では「腎」が弱くなっている状態ととらえます。

年齢を重ねることであらわれやすい頻尿、夜間尿、耳鳴り、難聴、めまい、白髪、抜け毛などの症状も腎が関係していることが多いです。

漢方薬では、独歩顆粒、牛車腎気丸、八味地黄丸などの「補腎薬(ほじんやく)」が用いられます。

これらは腎の働きを補って、足腰を支える力を強化し、下半身のだるさや痛みを徐々に和らげるような漢方薬になります。

間欠性跛行のまとめ

間欠性跛行は、「だるい」「痛い」「しびれる」などの脚の不快感だけでなく、「歩く」という動作が今まで通りにできないことによる生活の制限もストレスとなります。

また、連続して歩ける距離が短くなり、買い物や通院、外食、散歩など外出に不安を感じる方も少なくありません。

「最近、歩くのがつらくなってきた」

「休めば歩けるけれど、目的地にたどり着けるかが心配」

このような方は、一度漢方薬を試してみてはいかがでしょうか?

今井 太郎(漢方の後楽堂薬局 薬剤師/薬学博士[Doctor of Pharmacy]/国際中医師)

執筆者:今井 太郎

漢方の後楽堂薬局 薬剤師/薬学博士[Doctor of Pharmacy]/国際中医師

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