東京(文京区)の漢方薬局 後楽堂は、不妊・生理痛・アトピー・ニキビなど専門家と漢方相談ができます。

フリーダイヤル:0120-101-472 電話:03-3818-0371

漢方お悩み相談室

その他のお悩み

膀胱炎

■ 膀胱炎と漢方

膀胱炎膀胱炎は比較的多い漢方相談の一つです。

繰り返してしまう方も多く、膀胱炎になる度に抗生物質を服用し、一時的に改善はするものの、またすぐになってしまう方が多いようです。ひどい状態だと、1ヶ月に何回もという人もいます。

漢方において、膀胱炎は、バリア機能の不足、腎気の不足など、体の消耗によって起こると考えられています。

■ 膀胱炎とは?

膀胱炎とは、膀胱の粘膜に炎症が起こり、尿を溜めたり、排尿するといった膀胱の働きに支障が出てしまう病気です。

膀胱炎のほとんどは大腸菌をはじめとした細菌感染で炎症が起こりますが、無菌性の膀胱炎(間質性膀胱炎)もあり、こちらは今のところはっきりした原因は分かっていません。

膀胱炎の症状は、菌の有無に関わらず、

  • ・排尿時の下腹部痛、ヒリヒリしみる感じ
  • ・何度もトイレに行きたくなる(頻尿)
  • ・残尿感
  • ・血尿
  • ・尿が白く濁る

などの症状が現れます。

■ 膀胱炎を繰り返す、膀胱炎になりやすい人とは?

女性に多い膀胱炎。5人にひとりは膀胱炎の経験があるとも言われています。もちろん、男性でもかかる疾患ですが、女性は男性より尿道が短かく、細菌のいる膣や肛門、尿道が近くにあり、膀胱に外部からの細菌が入りやすくなっているからだの構造が膀胱炎を起こしやすい環境を作っています。

また、からだが冷えていることも膀胱炎を引き起こす大きな原因となります。冷えは体内の血液や水分の巡りを悪くし、免疫力を低下させます。

特に、仕事をしている女性は、職場の冷房による冷え、トイレの我慢やストレス、疲れが引き金となって起こる膀胱炎で、繰り返し、慢性化してしまうことが多いです。

■ 膀胱炎 漢方では??

漢方では、膀胱炎の原因として主に『膀胱の湿熱』と『体の消耗による免疫不足』などで考えます。また、間接的な原因としては、感情の変化やストレスなどによる神経の高ぶりが膀胱炎を誘発することもあります。間質性膀胱炎の場合は、こちらの原因が疑われることも多いです。

①  膀胱に湿や熱が停滞した『膀胱湿熱(ぼうこうしつねつ)』の膀胱炎

瀉火利湿膀胱炎でまず疑うことが、湿と熱による炎症があるかです。
『湿熱』は、体にとって悪いもの(老廃物)で、一度たまると停滞して除去しにくいものです。

膀胱に湿熱が停滞すると、頻尿、排尿時の灼熱感(ヒリヒリした感じ)、排尿痛、血尿、尿の色が濃い(黄色~ひどいときは茶色)、尿の濁りなどの炎症症状が現れやすくなります。急性の膀胱炎の症状によくみられます。

漢方薬では、瀉火利湿顆粒、五淋散、猪苓湯、五行草など、湿邪や熱邪を取り除くものや、余分な水を排泄させるもの、胃腸のはたらきを助けるものなどを用います。

②  からだが消耗し免疫が不足した『腎気虚損(じんききょそん)』の膀胱炎

過労や冷え、出産や慢性的な病気、加齢などで腎気(生命力)が消耗すると、膀胱の機能が低下しやすくなります。そして膀胱炎を繰り返しやすくなったり、慢性化させる原因となります。気=免疫力ともいわれ、気の不足は免疫不足を表します。

腎気には尿を漏れ出ないようにする固摂(こせつ)のはたらきもあり、腎気の不足により頻尿が起こりやすくなります。腎気が不足すると、頻尿の他に、冷えや腰痛、疲れやすい、むくみなどの症状が現れやすくなります。

漢方薬では、八味地黄丸や牛車腎気丸など、「腎」を補って腎気を高めるものや、体をあたためるもの、健脾散やシベリア霊芝(チャガ)など胃腸を整え免疫を高めるものなどを用います。

③ 体表のバリア機能が不足した『衛気虚(えききょ)』の膀胱炎

衛益顆粒普段、体は「衛気(えき)」という気が、ウイルスや細菌などから守っていますが、この気が不足すると外邪の侵入を受けやすくなります。膀胱炎になりやすいなどの症状はこれにあてはまることが多いです。

衛気が不足すると、風邪をひきやすい、疲れやすい、皮膚が弱い、汗をかきやすい、アレルギー体質であるなどの症状が現れやすくなります。

漢方薬では衛益顆粒など衛気を高めるような漢方を用います。

 

また、精神的要因が原因と考えられる間質性膀胱炎には、竜胆潟肝湯、清心蓮子飲など自律神経の興奮を抑えたり、リラックスさせる安神薬といわれる分類の漢方薬を用いることもあります。

■ 一般的な膀胱炎の治療法

西洋医学による膀胱炎の治療は抗生物質によって原因菌を除菌することが基本です。

膀胱炎でよく使われる抗菌剤として

  • ・ニューキノロン系抗菌剤(クラビット、タリビット、バクシダールなど)
  • ・ペニシリン系抗菌剤(サワシリン、ビクシリンなど)
  • ・セフェム系抗菌剤(フロモックス、パンスポリンTなど)

があります。ただし、無菌性の膀胱炎には抗菌剤は効果がありません。抗炎症薬や抗けいれん薬、筋弛緩薬などを使うことがあります。

また、膀胱炎による頻尿や残尿感などの不快症状を取り除く目的で膀胱の収縮を抑える抗コリン剤(ウリトス、デトルシトールなど)を服用する場合もあります。

■ 妊娠中にも多い膀胱炎

膀胱炎は妊娠中にも起こりやすく、心配する妊婦さんも多い病気です。

起こりやすい理由として、

  • ・妊娠中(とくに妊娠初期)は免疫力が低下しやすく細菌に感染しやすい
  • ・おりものが増加して、外陰部に細菌が繁殖しやすい
  • ・胎児の成長とともに膀胱が子宮に圧迫されて尿意を感じやすくなる

そのため、膀胱の収縮コントロールが悪くなり、残尿になりやすくなります。結果、膀胱に細菌が繁殖しやすくなるなどが考えられます。

妊娠中は、時期によって使える薬も限られます。漢方薬局では、おからだ全体の状態をお伺いしながら、抗菌作用や免疫を高める作用のある漢方などで対応することもあります。

■ 漢方と膀胱炎の養生:膀胱炎にならないために…

膀胱炎は、冷えを放置したり、普段よくトイレを我慢する人に多くみられます。

そのためにも、下半身を冷やさない生活を心掛け、行きたくなったらトイレに行くことが膀胱炎の予防につながります。

食事では、ビタミンAをたっぷり含んだ緑黄色野菜やきのこ類などは粘膜強化、免疫アップのはたらきで予防に役立ちます。また、小豆や緑豆など利尿作用のあるもので水はけをよくすること、辛いものや過度の飲酒は避けることも大切です。

ストレスを上手に発散させながら、しっかりと休息をとるといった養生も必要なことです。ぜひ実践してみてくださいね。

« 一覧へ戻る »