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皮膚病のお悩み

掌蹠膿疱症

掌蹠膿疱症と漢方について

掌蹠膿疱症は、手のひらや足の裏に膿疱と呼ばれる皮疹ができる皮膚病です。

小さなブツブツした水疱(水ぶくれ)が、次第に膿をもった膿疱になり、その後かさぶたとなって剥がれ落ちます。このような状態を繰り返しているうちに、皮膚がガサガサと厚くなって慢性化しやすい難治性の皮膚病です。

手を繋ぎたくてもガサガサで繋げない、お釣りをもらう時に恥ずかしい、足の裏がひび割れて痛くて歩けない、夏にサンダルが履けない・・・など症状の辛さと見た目を気にされて悩まれる方が多いようです。

個人差はありますが、痒みを伴うことも多く、足の皮疹は水虫とよく似ているといわれます。しかし、無菌性の膿疱で菌が原因ではないため、他人に感染することはありません。

また、膝や肘など掌蹠以外にも皮疹がでたり、爪の変形が見られることもあります。
掌蹠膿疱症の約10%に、鎖骨、胸骨、肋骨、脊椎の関節炎が発生することもあるといわれています。

一般的に、掌蹠膿疱症の原因として、免疫の異常(自己免疫疾患)との関係、扁桃腺炎や歯周病、中耳炎などの慢性的に細菌などの感染がみられる疾患、金属アレルギー、喫煙による悪化などがあるともいわれています。

しかし、はっきりしていないことも多く、治療が難航することも多い皮膚トラブルです。

西洋の治療では、ステロイドや活性型ビタミンD3の外用剤、光線療法(PUVA)、ビオチン服用などが一般的です。症状は一時的には治まりますが、薬をやめると再発を繰り返して、十年以上悩まれている方も少なくないようです。

漢方では、掌蹠膿疱症のような、原因が特定できず慢性化して治りにくい疾患や免疫の異常は、五臓の『肺』と『腎』の機能低下が根本的な原因となっていることが多いと考えます。

特に、皮膚は五臓の『肺』の一部ととらえ、肺の機能の低下が皮膚トラブルと関係しているとも考えます。

掌蹠膿疱症を漢方で考えると?

掌蹠膿疱症の漢方治療は、出ている症状を抑える対処療法と症状の再発を防ぐ根本治療の両面から考えます。

掌蹠膿疱症の痒みやジュクジュク、皮膚の赤みは、皮膚の炎症によるものと考えられます。

漢方では、炎症は体の中の『熱』や『湿』が盛んな『血熱』『湿熱』の状態で起こりやすく、火消しの役割の清熱解毒薬で炎症を抑え、辛い症状を緩和させ悪化を防ぐことが大事になります。

漢方薬では、
・三物黄芩湯(さんもつおうごんとう):肌を潤しながら血熱をとる
・竜胆潟肝湯(りゅうたんしゃかんとう):湿熱をとる
・清営顆粒(せいえいかりゅう):血熱をとる
・黄連解毒湯(おうれんげどくとう):熱毒をとる
・銀翹散(ぎんぎょうさん):体表の邪を冷やしながら飛ばす

などを対処療法として炎症が緩和するまで続けることが多いようです。

また漢方的には、掌蹠膿疱症にみられる手のひら足の裏の皮膚の角化、骨や関節の痛みは、『肺』と『腎』の機能低下によると考えます。

漢方でいう『腎』には、生殖や成長、免疫系、ホルモン分泌など生命の源としての生理機能や、骨の生育などさまざまな働きがあります。

掌蹠膿疱症は、自分自身の組織に対して免疫が攻撃的に作用してしまうともいわれています。このような免疫の異常も、『腎』のはたらきと関係していて、免疫の乱れによって症状が慢性化した状態は、腎が衰えた“腎虚”の状態であると考えられます。

そして、『肺』と『腎』を強化し潤いを増やすことが掌蹠膿疱症の根本治療(本治)につながります。漢方薬では、滋補肺腎のはたらきのある八仙丸などを用います。

その他、皮膚の状態は消化器系の『脾』との関係も深く、胃腸の状態を整え助ける漢方薬を用いることもあります。

掌蹠膿疱症のポイント

掌蹠膿疱症では、日常生活の中で養生を心掛けることも大切です。

夜更かしをせず良質な睡眠をとる、食事は野菜をたっぷり摂る、アルコールや刺激の強いものは出来るだけ避ける、喫煙を心掛ける、など他の皮膚症状と同じく生活習慣の乱れが掌蹠膿疱症を悪化させる原因になります。

掌蹠膿疱症と喫煙との関係は、病巣感染やニコチンによるビタミン(ビオチン)不足など諸説あるようですが、掌蹠膿疱症の方の喫煙者が非常に多いといわれています。掌蹠膿疱症で喫煙されている方は、ぜひ減煙もしくは禁煙しましょう。

掌蹠膿疱症のご相談は、皮膚病に詳しい漢方薬局でされることをお勧めいたします。

今井 太郎(漢方の後楽堂薬局 薬剤師/薬学博士[Doctor of Pharmacy]/国際中医師)

執筆者:今井 太郎

漢方の後楽堂薬局 薬剤師/薬学博士[Doctor of Pharmacy]/国際中医師

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